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ネパール大地震:5月12日~18日までの協力団体からの更新情報です

2015.05.18

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◆HDCS
●5月12日(火)に発生したマグニチュード7.3の大規模な余震によって地震による被害が拡大しています。
●チョウジャリ病院は、4月の地震によって建物の半分しか使えない状態となっており、スタッフは屋外での生活を余儀なくされながらも、病院での業務を行ってきました。5月12日の大きな余震により、このゲストハウスは更に大きな被害を受け、加えて、スタッフの宿舎や一般病棟にも被害が出ています。
●ラムジュン病院は、4月の地震で医師用宿舎の数棟が住むことができない状態となり、病院の建物のほとんどに大きなひびが入りました。5月12日の大きな余震により、訓練センターやスタッフ用宿舎にも被害がでています。また、手術室も危険な状態になったため使用できなくなっており、病院の業務に影響が出ています。
●今回の大きな余震により、改修計画を急いで進めることが必要になりました。現在、HDCSはスタッフと患者の危険を取り除くため、一時的な施設の設置を検討しています。
●大地震により多くのラジオ局が被害を受ける中、オカルドゥンガ郡でHDCSが運営しているAfno FMは被害を免れ、放送を続けていましたが、先日の大きな余震により、Afno FMも大きな被害を受け、屋外に避難せざるをえなくなりました。しかし、スタッフの尽力により、その後すぐにAfno FMはテントを使って屋外に一時的なラジオ局を立ち上げ、機材が十分にない中で放送を再開しています。
●HDCSは支援を最も必要としている人たちに対し、支援物資やブリキ板の提供を継続しています。

◆LMNアナンダバン病院
●5月12日に発生した大きな余震によってさらに60人が死亡し、1,100人以上が負傷し、多くの人々が家を失いました。
●病院やスタッフもこの余震によってさらに被害を受けました。スタッフの中には家が倒壊した人もおり、病院の建物に入ったひびはさらに大きくなりました。ゲストハウスにもさらに大きなひびが入り、安全に使用することはできなくなりました。
●多くの人々が引き続き支援を必要としており、特にハンセン病患者や障がい者は非常に困難な状態に置かれています。LMNアナンダバン病院では、病棟とハンセン病患者と障がい者のためのリハビリテーション施設の改修を行う必要があります。

◆UMN
(1)緊急支援
●オカルドゥンガ郡では、500件の家屋が完全に倒壊し、4,500件が大きな被害を受けています。また、少なくとも15の医療機関と11の学校も倒壊しています。この地域では、防水布、マットレス、毛布、食料、調理用品などの生活用品が必要とされています。オカルドゥンガ郡にあるUMNの病院では、地元の村のヘルスワーカーのネットワークを活用して支援物資の配布を行っており、今後も支援を継続する予定です。

(2)医療支援
●地震直後、UMNタンセン病院の2名の医師が、INF(International Nepal Fellowship)の医療チームと共にゴルカ郡の山間部の村々で医療支援を行いました。現在タンセン病院の救急医療チームは、ダディン郡に移動し、医療支援を継続しています。

(3)ダディン郡での支援活動
●UMNは、地元のパートナー団体と協力し、被害の大きかったダディン郡の7つの村で活動を行っています。そのうちの4つの地域は北のはずれにあり、道路が通じておらず、政府による支援も非常に限られています。UMNでは、これらの支援のとどいていない地域に焦点を当てて活動を行っています。
●多くのボランティアが参加し、ダディン郡に到着した大量の食糧の仕分けと梱包を行っています。ボランティア活動に参加している人々の多くは山間部の出身者で、現在ダディン郡の中心部で働いている人たちです。彼らは出身の村のために、できるだけ早く何か自分ができることをしたいと思い、活動に参加しています。
●故障とパンクによって遅れが生じましたが、トラックとトラクターによる13時間の道のりの末、UMNチームはダディン郡北部にあるReeで436世帯に対し、救援物資の配布を行いました。住人達は3~4時間かけて歩いてきて、物資の配布を待っていました。
●5月9日に7回、11日に3回、UMNは、MAF(Missionary Aviation Fellowship)と協力してヘリコプターで食料と支援チームをを山間部のLapaとJharlangに輸送しました。これらの地域は地震とその後の地すべりで甚大な被害を受けています。また、これらの地域には道路が通じておらず、歩いてのぼる山道も吊り橋が壊れたり、地滑りによって通れなくなっています。

(4)メンタルヘルス支援
●UMNでは、メンタルヘルスの専門家が、スタッフやコミュニティに対し、トラウマによる反応やその対応について学ぶ機会を提供しています。

*ネパール大地震被災者支援活動と災害救援復興指定寄付についてはこちらをご覧ください。

*協力団体の概要・被害状況・支援活動計画の詳細は、こちらをご覧ください。(PDFで開きます)

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 写真:LMNアナンダバン病院