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2017.05.12
JOCSではアジア、アフリカで困難を抱えた地域の保健医療の向上のため、奨学金を通じた医療従事者の育成を行っています。 2017年2月にカンボジアを訪問し、元奨学生ソックリー・チャンさんから卒業後の様子を聞きました。
卒業証書を手に
カンボジア ソックリー・チャンさん (カンボジア・ラタナキリ州 医師) (2003年から2010年まで首都プノンペンの医学部で学びました)
“ 私はカンボジア北東部の山岳地帯ラタナキリ州に生まれ、母親と妹1人の貧しい家庭に育ちました。 祖父の代から通う地元のカトリック教会の神父の支えがなければ、学校にも行けませんでした。 貧しい人々が虐げられ、裕福な人は何でも手に入れ、それが「正しい」とされる光景が目に焼きついています。 貧しい人々が医者に診てもらえないのを目の当たりにした私は、高校生の時、医者になる決心をしました。 プノンペンに出るのに2、3日かかっていた当時、この地域の村人は適切な治療を受けられずにいたからです。 JOCSのお力添えと教会の支えにより医学部での学びとインターンを終えたのが2013年。 その年にラタナキリに戻って、小さなクリニック兼薬局を教会のそばに開設しました。 病人は多いのですが、最初のうちは地域住民の信用を得られず、ずいぶん苦しい思いもしました。 今、患者数は多い時で1日8~9人。まだそう多くありませんが、中には片道4~5時間をかけ、このクリニックを頼りにバイクでやってくる人もいます。 貧しい人からは診療費・薬代をいただかず、支払っていただける方からの診療費で生計をたてています。 これからもっと臨床経験を積みたいです。エコー診断の技術を学んでこのクリニックに導入し、山から下りて来ることができない人々を巡回診療するのが今の私の夢です。”
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