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10年度総主事通信⑧

2010.12.06

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今月のコメント

●“ジョン・レノンに捧げるピース・イベント”(ヨーコ・オノ)+祈り(東山 魁夷)

 ジョンが12月8に狂弾に倒れてから、30年。今も私達の心の中で、その魂は生き続けています。
 「・・・これは世界の平和を望む、すべての国々と人々への呼びかけです。常に希望をもたらすあなた、誇り高く、機敏で、そして懸命であってください。自分自身が平和でいることで、あなたはすでに平和な世界の一部になっているのです・・・」
(http://www.dreampower-jp.com/peace/page102/page102.html)

 旅することで、自宅で、あるいは心躍らせることで、誰もが平和をつくりだすこと(Peace Event)ができます。例えば、旅に出る時に「訪れる・持っていく・見る・とどまる・望む・持ち帰る」ことで、旅に出られない人はその居場所で「訪れる・地図を広げる・想像する・聴く」ことで、あるいは「(自分が、または誰かを)心躍らせる」ことで平和をつくりだす、といった具合に。
 ジョンのように、平和の確かなイメージを持ち/Imagineし続ければ、毎日がクリスマスのように温かい平和で満たされるでしょう。
 私はそれに、「祈ること」を付け加えたいと思います。

 「私自身、絵を描くのが特にうまいほうではありませんし、上手に描こうとも思わないんです。私にとって絵を描くことが祈るであるとすれば、上手に祈るとか下手に祈るとかは問題ではないと思います。心が籠るか籠らないか、それが問題だと思うんです。
 私は、はじめ、自分ひとりの救いを願う祈りでありましたが、しだいに肉親や親しい人びとへの祈りをも籠める気持が起こりまして、やがてそれがもっと広く、人間同志、人間全体への祈りでありたいと願う気持が強くなりました。」(東山 魁夷 講演「生命(いのち)の輝き」/関西学院通信クレセント 1980年12月)
 これは日本画家 東山魁夷氏の言葉です。平和は祈りに始まり、つながりがそれを育てていきます。

●世界子供白書2010「子どもたちのための前進」 
 ※昨年は子どもの権利条約採択、20周年でした。

 「彼女が生後1ヶ月の間に死亡する可能性は、最も裕福な国の一つで育った子どもの10倍でした。/出産前のケアを受けていない母親のもとに生まれる可能性は2倍、専門技能を持つ人の立ち会いなしで誕生する可能性は3倍。/肺炎の治療を受けられない可能性はほぼ2倍。下痢の治療を受けられない可能性はおよそ1.5倍。また。これら二大要因やその他の原因により、5歳になるまでに死亡する可能性も2倍を上回りました。/そして、低体重になる可能性はほぼ3倍、発達障害になる可能性は2倍。/はしかの予防接種を受けられない可能性は1.5倍を超え、マラリアの治療を受けられる可能性や、殺虫剤処理を施した蚊帳の中で寝られる可能性はおよそ2分の1でした。・・・」(世界子供白書2010)

 私達大人は、子どもの権利条約が目指す「子どもたちにふさわしい世界を」という約束に共同責任を持ちます。決して後退は出来ません。「前進あるのみ」です。「子どもたちにふさわしい世界」は国連ミレニアム開発目標(MDGs)で示された世界であり、そしてそれは「私達にふさわしい世界」でもあります。

●「あなたを信じなさい」(ダライ・ラマ14世)~ノーベル平和賞受賞者世界サミット in 広島

 厳戒体制下のAPEC in 横浜と同時期に、平和賞サミット(11/12-14) in広島が開催され、世界各地のノーベル平和賞受賞者6人が出席し、「核兵器廃絶に向けた広島宣言」が発表されました。ミャンマーのアウン・サウン・スーチー氏解放のニュースは吉報でしたがご本人は出席できず、今年の受賞者である中国人人権活動家 劉 暁波氏は服役中のままでした。以下、出席者の言葉をご紹介したいと思います。

 ダライ・ラマ14世(チベット仏教最高指導者/1989年受賞)
 「『政治家を信じてはいけない。宗教指導者を信じてはいけない。ノーベル平和賞受賞者を信じてはいけない。あなたが探究するんです。あなたが行動するんです。あなたを信じなさい』(12日、学生の質問に)」(朝日・夕 2010.11.15)

 メイリード・マグアイア氏(北アイルランドの平和活動家/1976年受賞)
 「『最大の障害物は恐れる心だった。しかし、自分は何も知らないと認めることで恐怖を克服した』(13日、平和活動への意欲を持続する方法について)」(同上)

 「私自身を信じること」、そして「知ろうと歩み出すこと」、とのお二人の言葉を嚙み締めたいと思います。