HOME>ニュース>奨学金>現奨学生の近況報告ーインドネシア

ニュース

現奨学生の近況報告ーインドネシア

2022.04.20

シェア ツイート

JOCS奨学金事業の協力団体であるGKSTシナルカシ病院は、インドネシア中部にあるスラウェシ島にあります。この地域には、オランダの植民地時代の影響でキリスト教徒が多くいます。同病院も、キリスト教会の保健部門が運営しています。現在は医師、看護師、助産師の資格取得を目指している10名のスタッフが奨学金で学んでいます。

 この度、2020年度採用された奨学生4名の医学生から近況の報告と、ご支援くださる皆様へのメッセージが届きましたのでご紹介いたします。

 

エルソネフタ・レンスさん(2020年より就学中)

1年生の時に学んだ解剖学は、かなりチャレンジングな教科でしたが、2年生になって確かに私自身の知識の幅が広がったことを感じています。解剖学だけでなく、組織学の中でも基本的な疾患のメカニズムや、公衆衛生学の学びは、自分自身が医学への深い洞察と豊かな知識を備えつつあり、今までにないほどの充実感を感じています。

更に今学期は、「アジア医学生連絡協議会(Asian Medical Student Association/AMSA)」に加わり、医学生同士で知識を共有するチャンスを得られたことはとても大きな出来事でした。学校生活は、授業の半分はいまだにオンラインであるものの、キャンパスで臨床や実習を受けることができるようになり、とても嬉しいです。

まだまだコロナ禍は続いているため、まずは学生生活を健康に送りたいと思います。1日も早くパンデミックが収束することと、私個人についてはキャンパスでの授業が再開するようにお祈りをお願いいたします。JOCSの奨学金を通じて、学びのためにご支援くださる皆様に感謝いたします。どうか皆様のお仕事やご家族、生活の上に、主の祝福がありますように。

 

エステファニー・ランテランギさん(2020年より就学中)

最初の1年間はすべてがオンライン講義でしたが、進級してから半年間、キャンパスに戻って対面の授業を受けることができました。忙しい毎日を過ごしていますが、これまでの事を考えたら喜びと感謝しかありません。この半年、病理解剖学と生理学の学びは特に有意義なものでした。現在は、感覚神経系のシステムに関する講義を受けていますが、器官の機能や病気とその治療法については興味深く学んでいます。

現在は、インドネシアでも急激にオミクロン株が蔓延し、私の住む町も感染者が増えています。正直、そのような状況に不安も覚えています。しかしだからこそ、神様がこの状況に耐えうる力を与えて下さることを祈ります。健康が守られ、感染から守るための必要な知恵が備えられますように、また両親の健康と仕事が守られるように、祈りつつ前進していきたいと思います。

 

 

グレース・モウィドゥさん(2020年より就学中)

昨年、私は臨床前教育を終え、臨床実習教育(※)に進むことができました。コロナ禍の中、すべてが守られたのも神様の愛によるものであり、この先の私の人生も共に歩んでくださる神様がいてくださるからこそ、医師の夢に向かって歩み続けることができます。臨床前教育の最後の1年間は、本当に毎日がチャレンジでした。多くの科目の試験をパスしなくてはならなかったため、プレッシャーも大きく、ハードな毎日でした。でも最終的に全科目合格し、無事に次のステップに進むことができ、心から神様に感謝します。

3年次に学んだ医薬品の処方と適切な薬剤の投与量の計算については、今後もより知識を深めていきたいと思います。残り2年、すべての医学部の学びを終える事ができるように、引き続きお祈りとご支援をよろしくお願いいたします。
(※参考:インドネシアの医学部は5年制となっており、13年次を臨床前教育、45年次を臨床実習教育と呼ぶ。卒後1年のインターンシップを経て、医師登録が可能となる。)

 

 

ジェニータ・テレジアさん(2020年より就学中)

「主が知恵を与え、御口を通して知識と英知を与えられるからだ。(箴言26)」

今学びを通して、聖書の言葉が生きていることを実感しています。2年次に入り、私が意欲的に学びたいと思っていた「内分泌系」の講義は大変興味深く、今はその仕組みと働き、そして内分泌系の疾患とその治療法について学んでいます。また、この半年間、数科目はクリティカルスキルラボで実習を通して学んできました。その日々はとてもハードで実習が深夜から始まり、それが翌日の夕方まで及ぶこともあり、正直疲れを覚えた日もありました。しかしそんなときも聖書の言葉によって力を得て、乗り切る事が出来ましたし、実習を通して実践的な学びができた事も大きな収穫でした。この密度の濃い1か月は自分自身の成長を実感しました。

「しかし、あなたがたこそ強くあってほしいのです。力を落としてはなりません。あなたがたの働きには報いが伴っているからです。(第二歴代誌157)」

いつもの聖書の言葉で力を得ることができ、コツコツと勉強を続ける大きな支えになりました。そしてお支えくださるJOCSにつながる皆さまのお祈りに励まされています。これからも私をサポートしてくださるシナルカシ病院のために、そして医学部での学びを修了できるように、引き続きお祈りをお願いいたします。