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2010.11.09
「しばらく笑うことを忘れていたよ。今ここで笑えてとてもうれしい。ありがとう。」これは今月シェルターに入寮した女性の祖母(71歳)からいただいた言葉です。女性(25歳)は出産後すぐに子どもが入院することになったため、子どもに付き添って病院で生活していました。1ヶ月後、赤ちゃんの状態は落ち着き、退院できることになったのですが、出産前に夫と別れ家賃が払えないため借家も無くなり、帰る場・住む家がありませんでした。たった一人の身内である祖母は孫とひ孫をひと月でいいから置いてくれるところをと必死で探しまわっていたそうです。 彼女はレナセール・シェルターに着き、ローカルスタッフと私とで事情を聞き、母子を受け入れることにしました。祖母はほっとした様子で、これまでの苦労話や自分の現在の生活状況を話し出し、また、自分は日雇いの仕事をして日当をもらい、仕事仲間と小さな宿を借りて住んでいるから心配ないときっぱり話しました。 私たちはこの71歳の女性(祖母)の逞しさに感銘し、尊敬の意を表しました。そして、祖母はシェルターをあとにするとき、私たちに「しばらく笑うことを忘れていたよ。今ここで笑えてとてもうれしい。ありがとう。」と笑顔で語ってくれました。 困難を抱え、心が弱くなっている人がわずかな時間でもシェルターに立ち寄り、スタッフとの会話を通して忘れかけていた・失いかけていた大切なものを自ら思い出し、喜びと希望を持って一歩前進していく。そのような関わりもシェルターの大切な役割であることを改めて認識しました。
カンボジア派遣ワーカー 諏訪惠子(女性シェルター活動)
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