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2011年 新年のご挨拶

2011.01.12

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<新年のご挨拶>
“寒中お見舞い、申し上げます。今年もどうぞよろしくお願いいたします”

 最初に、少し昨年のことを振り返ってみたいと思います。先ず、世界情勢について。
 「2010 見落とされがちだった『世界の10大ニュース』」(COURRiER Japon 2011年2月号)では、いくつか日本ではあまり話題に上らなかった世界の動きが紹介されています。
 第1位―急成長を遂げるインドネシア経済、第2位―補給ラインを断たれるアフガン駐留米軍、第3位―ボディスキャナーの導入に相継ぐ批判(米国)、第4位―世界的な羊不足でラム肉が高騰(豪州)、第5位―終焉を迎えつつある「一人っ子政策」(中国)、第6位―アマゾンの熱帯森林に希望の光(ブラジル)、第7位―先住民居留地を巻き込む麻薬戦争(米国)、第8位―原子力時代に突入するアフリカ、第9位―幹細胞ツーリズムが密かなブームに、第10位―インド南部で宗教戦争の危機
さて、今年。第10位にもありますが、「不寛容」のうねりが国境を越えています。1月早々にエジプトでコプト教会(キリスト教の一派)への自爆テロがあり、パキスタンではキリスト教徒の死刑判決を受けた女性を擁護したリベラル派の州知事が暗殺されました。この絶え間ない怒りの炎を鎮めねばなりません。

 次に、日本の状況について。
 我が国の政治の混迷は、「ニュースの価値」を失いつつあります。昨年末の10大ニュース」も「そうですね」という印象留まりでした。それよりも「無縁社会」が進んでいること、家族ではなく「孤族」(朝日新聞)という言葉に痛みを覚えます。誰とも繋がりを持たず、孤立・孤独のうちに生きひっそりと死を迎える人達が増える人々がいます。失業者320万人/失業1年超128万人が示すように、今日も明日の見えぬ寒さで震えています。社会や人の温もりは、どこへ?不思議な「タイガーマスク現象」が起こってはいますが、、。

 暗いニュースはさておき、これらの閉塞状況を意に介さず、起業家精神を発揮して、社会変革のため夢の実現のため果敢に挑戦する若者達がいます。全盲の小学3年生の女児(日本)が、シンガー・ソングライターとして、その素晴らしい歌で多くの人々を勇気付けています。スウェーデンでは18歳の国会議員が誕生しました。可能性を秘めた、明日のヒーロー・ヒロインが、私達の“ロールモデル”です。彼らに負けず、今年も“Never Give Up”で行きたいと思います。皆様にとって希望に満ちた一年となりますように。