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岩手県三陸海岸津波被災地視察報告

2011.03.30

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経緯  仙台若林区七郷小での避難所診療が、避難者の減少(当初1200人、24日500人弱)にともない受診者も30人台に減少、それに反比例するかのごとく全国からの医療支援が増えて、24,25日は関東労災病院、25,26人中国労災病院、26日からは神戸西市民病院から医療団が送られてくることが決定。この状況下で楢戸が一人七郷小避難所で常駐する必要性はないと判断し、同じように津波被害を受け、救援がまだ少ないと報道されている岩手県三陸の状況を自分の目で確認し、今後の活動地、活動内容を再検討す   行程  朝仙台駅から高速バスで盛岡へ。10時前着。JCMA会員で友人の及川医師(八幡平病院院長)が都合がつかず、前内丸教会牧師中条先生と共にタクシーで宮古へ。 12時過ぎ宮古教会到着。教会は津波により半壊。牧師、教会員が教会、牧師館、庭、道路の片づけに奔走。教会前の医院で後藤医師に宮古の医療のニーズについて伺う。避難所は各県からの応援医師で事足りており、地元の医療機関もだいぶ開いており、これからの応援はあまり必要ないと思うとの返事。牧師に伺っても、同様の答え、物資もほぼ足りており、お願いしたいのは人的支援。かたずけを中心に成熟したボランティア(自分のことは自分でできる、センスのある)は必要。その方々を受け入れるため、宿泊場所を今検討中。現在10名程度の受け入れは可能。 続いて、山越えで釜石へ。3時過ぎ到着。新生釜石教会も半壊。水が会堂内に入り、宮古教会よりも被害は大。牧師夫妻、数名の協力者がかたずけに余念がない。ここでも物資はほぼ足りているので、人の派遣を頼まれる。ごみのかたずけなど多くの人手が必要。避難所の一つ、釜石中学を訪ねる。避難者は500人余。北海道日赤浦河、伊達病院の医療チームが避難所診療にあたっている。そのあと訪ねた市の災害対策本部でも避難所での医療は4月中旬まで充足とのこと。 7時過ぎ盛岡に戻り、内丸教会中原牧師と奥羽教区の災害支援について話し合う。 及川医師宅に12前に戻り、夜中2時まで今後の取り組みについて話し合う。 淀川キリスト教病院の取組  夜9時過ぎ、宮古、釜石を視察した報告を受け、淀川キリスト教病院が次の決定をしたとの連絡を受ける。  YCHとして岩手県釜石市、新生釜石教会を基地に避難民の生活支援を中心に、しばらくの間支援活動を行う。そのため3月28日から医師1名、看護師2名、事務3名の医療チームを現地に派遣する。看護師1名は1カ月張り付け、後のスタッフは1週間交代で、被災者の生活支援、医療支援に当たる。もし、避難所の医療が必要になれば、その仕事も引き受けることを視野に入れる。物資の中継点は花巻教会、新生釜石教会を前線基地にして、余裕があれば北、南の被災地に支援の輪を広げていく予定。 楢戸の今後の予定。  YCHの決定を受けJOCS、JCMAも一緒に釜石教会を基点に生活支援を中心にした保健医療活動をすることを26日午後行われるJOCS理事会に提案。  楢戸は28日YCHチームに合流し、釜石教会での支援チーム立ち上げに参加の予定。京都の山本看護師(ネパール、チョウジャリ病院の診療応援を年4,5か月してくれている)も同日合流予定。今後、必要に応じ(現時点で今後より多くの必要が生じると考える)私の知人、ネットワーク(どさんこ、美流渡診療所を通じて応援を願う予定。