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Shahin

2011.11.17

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農薬中毒でクリニックに運ばれて来る人が、月に一人はいる。
多くは自殺企図の服薬だが、Shahinの場合は違っていた。

Shahinは3歳の男の子で、3日前から熱があった。
両親はダッカで働いており、祖母が面倒を見ていた。
10月29日の夕方、祖母がシロップ薬と思って飲ませたのが、農薬だった。

近くなので、すぐにクリニックに連れて来た。
スタッフが何度も嘔吐させ、熱があるので解熱剤を飲ませた。
この時は意識もあり、重症感は無く、縮瞳(有機リン中毒の症状)も無かったらしい。

30日の朝、スタッフが、「3時から様子がおかしい」と私を呼びに来た。
行ってみると、喘ぎ呼吸をしている。高熱、頻脈、意識障害、痙攣。

DiazepamやPhenobarbital(抗痙攣剤)を何度か注射してみるが、痙攣は治まらない。
結局、痙攣重積のまま、その日の晩に亡くなった。

農薬中毒の症状だったのか?感染症(脳炎?)だったのか?今もわからない。
どうしてあげれば良かったのだろう?
ダッカから駆けつけた両親が間に合ったのが、ほんの少し、慰めだった。

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それにしても・・・
こちらでは、プラスチック容器を、色々なことに使い回しているが、
危険物を入れるのは、間違いの元なので、やめてほしい!

バングラデシュ短期ワーカー 乾眞理子