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タンザニア奨学生近況:新生児集中治療室で看護師として活躍する元奨学生

2025.08.21

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いつもJOCSの活動をご支援くださり、ありがとうございます。

タンザニア・タボラ州の活動地であるタボラ大司教区保健事務所(以下、TAHO)傘下のンダラ病院で正看護助産師として働くジャファットさんをご紹介します。

 
かつて准看護師だったジャファットさんは、202211月よりJOCSの奨学金を受けて2年間の研修を受け、正看護助産師の資格を取得しました。202410月ンダラ病院に復職し、現在は小児科と新生児集中治療室で看護師として活躍しています。

研修で学んだ新生児ケア、特に合併症を伴う出産時の対応が、今とても役に立っています。特に新生児の状態を適切に観察して、必要な処置が自信をもってできるようになりました。
ジャファットさん
ジャファットさん
 

ジャファットさんは、ある赤ちゃんとの出会いを語ってくれました。

25年5月、呼吸困難の赤ちゃんが近くのヘルスセンターから搬送されてきました。何の処置も受けておらず、ご両親は『助からないかも』と泣きながら病院にやってきました。赤ちゃんは、出産のときに胎便を吸い込んでしまったため、まず私たちは吸引処置をおこないました。その後、CPAPという呼吸を助ける機械をつけて経過を見守りました。すると30分ほどで状態が改善し始め、1時間後には正常な状態に回復しました。ご両親は赤ちゃんのいのちが助かったことに安堵し、私たちはご両親と一緒に喜びを分かち合うことができました。これは私が最近体験した最も印象深い出来事であり、成功体験でした。

現在、ンダラ病院に搬送されてくる新生児の約90%が、近隣の保健施設から紹介された赤ちゃんです。今後は、さらに複雑な症例も増えてくると思います。だからこそ、これからも学びを深め、技術を磨き続けて、質の高い新生児ケアを提供していきたいと思います!

 

ジャファットさんが働く新生児集中治療室

254月からJOCSは、TAHOと協働で新生児ケアのプロジェクト「カリブムトトプロジェクト」を開始しました。新生児のいのちを守るために働くジャファットさんはじめ、プロジェクトに関わるすべてのスタッフの働きのためにお祈りと応援をお願いします。

 
(※ カリブムトトプロジェクトの「カリブ」は、スワヒリ語で「ようこそ、「ムトト」=「子ども」を表します。最新の活動の様子は、カリブムトトプロジェクトの活動ニュースNo.1をご覧ください。」