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柳澤理子理事によるオンライン国際保健医療勉強会を行いました

2021.02.17

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202125()、柳澤理子理事(1989-1995カンボジア派遣ワーカー)による国際保健医療勉強会「母と子のいのちと向き合って~ワーカー後のあゆみ~」をオンラインにて開催しました。日本各地から14名の方にご参加いただきました。

 

 柳澤理事は、高校時代に岩村昇元ワーカーの著書「山の上にある病院」を読み、国際協力への道に導かれます。看護師だけでなく、助産師と保健師の経験も重ね、1989年にJOCSのワーカーとしてカンボジアに派遣されました。

 

当時のカンボジアは、内戦により保健医療システムが人的にも物的にも深刻な損失を受けており、国際社会においても孤立している状態にありました。そのような環境下で柳澤理事は、長期間の服薬が必要となる結核の治療を完了させる支援や、地域の人々と連携した予防接種活動や妊産婦健診を行いました。当時、全国で助産師による出産は3千人ともいわれており、多くの人々の出産を取り上げていた伝統的産婆に研修をし、安全な出産が出来るようにしました。

 

帰国後は、大学教員の道を歩まれ、再び訪れたカンボジアで妊産婦の受療行動に影響する要因を解明する研究を行うなど、現地とのつながりを継続しています。そして、JOCSへは理事や委員会(JOCSの事業にかかわる事項を協議する、理事会の諮問機関)のメンバーとして関わり続けています。

 

国際保健医療協力の仕事は多種多様ですが、国際協力に関わるスタンスや私生活とのバランスを考慮することが重要だと柳澤理事は語ります。帰国後には、医療や国際協力の現場、大学だけでなく、医療以外の仕事や家庭に入るなど、様々な選択肢があることが紹介されました。

 

 参加者からは「カンボジアでの母子保健の実際や、国際保健を専門とするキャリアについても知ることができ、非常に有益な時間でした。」、「派遣前と後のキャリアを詳しく説明してくださり、またキャリアを考える上でどのように自分の中で選択していくかの選択肢を私が今まで考えていた以上に提示してくださり、非常に参考になりました。」との感想をいただきました。ご参加下さった皆さま、誠にありがとうございました。

 

 JOCSでは感染予防のため、当面は多くの方に集まっていただいての勉強会の開催は控え、オンラインでの勉強会を予定しています。次回の開催につきましては、JOCSホームページにてご案内いたします。ぜひご期待ください。