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活動内容

ケニア シロアムプロジェクト活動進捗報告 No.5 (2024年6月)

JOCSは、作業療法士の河野眞(こうの まこと)専門家を、シロアムの園に5月に1週間派遣しました。8カ月ぶり2回目の派遣になります。今回の派遣では、昨年10月末に開始されたアンガザクラス(成人移行期クラス)を中心に、指導や助言をおこないました。

クラス活動・グループ療法双方において、機能改善を中心に活動内容を考えてきたスタッフたちにとって、ライフスキルの習得を目指したアンガザクラスの活動内容を考えることは、試行錯誤の連続でした。養育者からの新しいクラスに対する期待があるなかで、目に見える形での成果がすぐに現れないこともあり、活動内容のあり方について助言を求めていました。河野専門家は、アンガザクラスの活動内容案を作成した教育スタッフからの聞き取り、アンガザクラスへの参加を通して検討をおこないました。また障がい児者の成長に伴って変化する機能の発達、それに基づいた生活のニーズについて、療育スタッフ、教育スタッフに講義をおこないました。講義の際に出た機能改善以外のセラピストの役割についての質問に対しては、今子どもたちに備わっている能力を最大限発揮できるような関わり方、健康維持のためのプログラムの作成といった新たな役割を提示しました。

河野専門家は、個別療法においては、10代の子どもたち3名のリハビリテーションに参加し、助言しました。個別リハビリテーションにおいても、年齢に応じて機能改善から維持へ目的を移行させていく必要性について助言しました。

シロアムの園に通う子どもたちの成長に伴って、クラス活動、グループ療法、個別療法、それぞれの機能・役割の見直しが今必要となっています。河野専門家は、子どもたちの年齢層の変化に伴うシロアムの園の全体的な機能・役割の見直しについて、シロアムの園に提言しました。またクラス活動やグループ療法のなかに、子どもたちの気持ちが落ち着く、ゆったりとした活動を取り入れることも提言しました。

開所当時は幼い子どもたちが中心であったシロアムの園ですが、9年が経過し10代の子どもたちが増えてきました。新たに求められる機能・役割に対し、JOCSはシロアムの園と協力して子どもたちと家族を支える働きを続けていきます。子どもたちの笑顔と未来のために、引き続きのご支援とお祈りをお願いします。

個別療法時の指導・助言

スタッフへの講義