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HOME>活動内容>協働プロジェクト>ケニア シロアムプロジェクト(療育事業)第2期>ケニア シロアムプロジェクト 活動進捗報告No.6(2019年4月)
2016年4月から始まったシロアムの園との協働プロジェクトの3年目が終了しました。 シロアムの園に登録している身体・知的・精神・認知などの発達の問題を抱えた子どもはプロジェクト開始時には39名(2016年)でしたが、この3年間で84名(2019年3月現在)に増えました。そのうち約40名が定期的に通所しています。3学期制の療育サービスが定着し、一日あたり12~15名の子どもがプログラムに参加し、4~6名/日が作業・理学療法を受けています。 第3年次(2018年4月~2019年3月)は、原田真帆短期専門家(特別支援教育支援)を2回(2018年4~5月、2019年3~4月)、山内章子ワーカー(理学療法支援)を2018年9月に派遣しました。 原田短期専門家は2017年から毎年2~3週間、現地に滞在し、現場の声にこたえて障がい児の生活・学習能力のアセスメント、個別指導計画、活動プログラムの実施・評価などの指導・助言を行ってきました。子どもたちの集中力が途切れないように療育活動の進め方や内容に工夫がなされ、教材の作成や使い方など療育教師3名の能力が養われてきてきます。今回2019年3~4月の滞在では、保護者向けのコミュニケーション・ワークショップも行いました。また活動の様子を撮った動画を用いて、3年間のスタッフや子どもの成長を振り返り、分ち合いました。取り組んできた活動のBefore/Afterの変化を客観的に把握できたことは、スタッフたちにとって大きな気づきと励ましとなりました。
原田短期専門家(左)と療育教師セシリアさんによる鏡を使った授業
原田短期専門家とアンドリュー君、ライアン君
字を書く練習
(動画)授業の最初に一日の流れを確認
山内ワーカーも3回目となる訪問(2018年9月)で、理学療法スタッフのムハンジさんとともに、作業療法スタッフのバシリサさんにセラピーのアドバイスを行いました。ムハンジさんは、まだ児の状態の評価や改善された動き・部位の見定めが的確ではなく、状態に即したセラピーができないため、特に評価の基本知識の再確認に力を入れました。第4年次も発達、姿勢・動作、姿勢反射、筋緊張の各評価能力を高めること、評価に基づくセラピープログラムの立案ができることを目標とした指導を続ける予定です。作業療法士のバシリサさんには、セラピー中の姿勢保持、姿勢反射の評価、筋緊張の評価を伝えました。すでに手技を体得したバシリサさんは、セラピーに適用しています。また理学療法士と作業療法士の連携についてもアドバイスし、改善されています。
さらに昨年はプロジェクトの折り返し地点を迎えたため、スタッフや保護者のみなさんにもお話を伺い、プロジェクトの効果の把握にも努めました(アンドリュー君のお父さんへのインタビューはこちらから)。シロアムの園の活動やサービスに対する保護者の満足度はとても高く、自分の子どもへのケアに満足しているだけでなく、身内や近所の障がい児のいる家族をシロアムの園に連れてくるケースも多数ありました。シロアムの園が温かい支えあいの場となっていることの証です。子どもたちに対するスタッフの献身的な思いや愛情も強く、プロジェクトが目指している「シロアムの園において、療育事業の基礎が確立される」にむけて、協働が順調に進んでいることを確認しました。
手技を学ぶバシリサさんとムハンジさん
理学療法士と作業療法士の連携をアドバイスする山内ワーカー
インタビュー記事アンドリュー君(12歳、脳性麻痺・ADHD)のお父さん(Mr.Njoroge Njenga Joseph)
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